家主は146歳? 

トピックス2019年8月31日

これホントに多い事例です。

空き家の調査で法務局で登記を調べてもおじいさんの名前のままでそのままだったりというのが多くあります。

いろいろな意見もありますが相続登記の義務化は早急に進めるべきです。

周辺から市に「管理不全の空き家がある」と届けがあったのは平成29年4月。それから2年間で空き家の老朽化は進み、5段階で示される「老朽危険度」は、「管理が行き届いておらず、部分的に危険な損傷が認められる」という中程度のCから、「建物全体の危険な損傷が激しく、倒壊の危険性があると考えられる」最悪のEに“格上げ”された。強風を受ければ瓦や土塀が、崖下の民家に崩れる恐れもある。

8月20日、有識者からなる「岡山市空家等対策協議会」(会長・大森雅夫市長)が開かれ、空き家対策特別措置法に基づき、市が所有者に代わって強制撤去する「略式代執行」を行うことを決めた。費用は約200万円で公費負担で今年11月に着手する予定だ。

ところで、この空き家の処理に2年以上かかったのはどうしてだろうか。

この建物は、市の聞き取り調査によると築60年以上。登記上の家主はすでに死亡しており、相続した家主の兄は第二次世界大戦終了後に渡米しており、生きていれば146歳だが、10年に法に基づいて死亡扱いとなっている。次いで法定相続人となった兄の2人の子供も米国籍を取得しており、所在不明だ。

だが、こうした相続関係は登記されていなかったため、権利関係を突き止めるのに、市は外務省を通じた調査を実施した。市の担当者は「法律上、義務化されていない相続登記がうまくいっていないことが、時間がかかる原因のひとつだった」と説明する。

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