「管理不全空き家」がいよいよ始動へ。改正法が可決・成立
管理が不十分な物件「管理不全空き家」について、固定資産税を減額する措置を解除することなどを盛り込んだ、空き家対策特別措置法の改正案が7日の参議院本会議で可決・成立しました。
こちら「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律案」として、今年の3月3日に閣議決定されていました。
こちらの案、概要としては
●所有者の責務強化
現行の適切な管理の努力義務に加え、国、自治体の施策に協力する努力義務を追加
●空き家等の活用拡大
接道規制や用途規制を合理化し、用途変更や建替え等を促進
市区町村長は、空き家の管理や活用に取り組むNPO法人、社団法人等を「空き家等管理活用支援法人」として指定
●空き家等の管理の確保
市区町村長は放置すると特定空き家になりそうな空き家に関して「管理不 全空き家」として、指導、勧告。勧告を受けた管理不全空家等の敷地は固定資産税の住宅用地特例を解除
●特定空家等の除却等
所有者不明時の略式代執行、緊急代執行の費用徴収を円滑化
といったところです。
全体的に、所有者の実質増税や管理などの義務を増やす代わりに、解体や活用へのハードルを下げていくアメとムチ両面の施策ですね。
さてここで「管理不全空き家」とともに新しいキーワード「空き家等管理活用支援法人」というものが出てきました。
この「空き家等管理活用支援法人」は、空き家の管理や活用に取り組むNPO法人や社団法人などの団体を「空き家等管理活用支援法人」に指定し、公的立場を与える制度だといわれています。
これらの団体はこれまでも自治体と連携して、空き家の所有者への情報提供や相談業務といった活動をしてきましたが、これまで以上に自治体との情報共有や活動に対するサポートが見込まれそうです。
これらの法律は周知に一定の期間を取りますが、概ね公布から半年以内に施行予定という事で今年度中に施行されそうです。
空き家の可能性に挑戦!!