空き家対策に「妙手」 相続財産管理制度

トピックス2019年9月4日

相続放棄してもそれで終わりではない。。

そういった話はよく聞くようになりました。行政としてもこういった制度を使ったほうが代執行の費用の回収も見込めるなどのメリットがあります。

人口減や少子高齢化に伴い全国で増え続ける空き家の対策として、市区町村による相続財産管理制度の活用が進んでいる。2015年の空き家対策特別措置法施行により、市区町村は倒壊の恐れがある「特定空き家」を代執行により解体できるようになったが、費用の回収などが課題となっていた。同制度は管理人を選任することで費用回収と跡地利用を進める利点があり、国も活用を促している。

総務省の住宅・土地統計調査によると、全国の空き家数は2018年10月時点で約846万戸。住宅総数に占める割合は過去最高の13・6%に上った。九州は福岡12・7%▽佐賀14・3%▽長崎15・1%▽熊本13・6%▽大分16・7%▽宮崎15・3%▽鹿児島18・9%。福岡を除く6県で全国平均以上の水準となっている。

総務省が今年1月に公表した空き家対策に関する実態調査では、「相続人が多く、特定の事務負担が大きい」「担当する職員が足りない」「代執行の手順が分からない」などと回答。増加する空き家への対策が追い付かない自治体側の苦悩が浮き彫りになっている。

2015年の空き家対策特別措置法施行後の状況をまとめた国土交通省と総務省の調査によると、撤去や活用を促す対策計画を策定済みの市区町村は全体の60・4%。九州では大分が100%なのに対し、熊本が33%、宮崎が42%など各県で差がある。

施行から今年3月末までに、倒壊などの恐れがあるとして市区町村が所有者に行った指導・助言は全国で1万5586件。撤去や修繕などの命令は111件。行政代執行による強制撤去は41件。所有者や相続人が分からなかった場合に実施する略式代執行は124件だった。

 

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