アメリカ発のAirbnbとヨーロッパ発のFairbnbはどちらが地域にとっていいのだろうか。
空き家管理の仕事をしていると、空き家を有効活用したいという、個人の方や企業からの問い合わせを多くいただきます。
コロナ前は、ゲストハウスやシェアハウスなどに活用したいというものが多かったのですが、そういう対応をしているときに、もやもや感じていたこと・・・。
地方にある空き家の中でも、海の近くや、眺めがすばらしいなどのシチュエーションや、古民家など建物自体が素晴らしいものを、大手の企業などが押さえていくうちに、地方にはどうにもならない空き家だけが残って、最終的に税金を使って解体する道しか残らないんじゃないか・・・という思いでした。
それでも、地域にとっては活用することが、放置するよりも数段価値がある、とわかっていながら、もやもやしていたところで、先月新聞記事で見たこの「Fairbnb」という活動でやっと腑に落ちました。
大手SCがさまざまな地方を便利にした代わりに、小さな商店を駆逐してしまい、採算が取れなくなると撤退、という経済活動の後に残されたまちは目も当てられません。
決してAirbnbを批判するわけではないですが、同様のことが地方の不動産にも起きる可能性があります。
Fairbnbが素晴らしいと思った特徴としては
・国や地方自治体が定める民泊の法令を遵守した物件のみを扱い、データを自治体と共有する一方で、会員のプライバシーを守る。
・地域に役立つプロジェクトをコミュニティが選び、Fairbnbが得る手数料のうち、50%を地域コミュニティに寄付する仕組み。
・登録できる物件を1人1件に限定することで、大手の参入を防ぎ、短期賃貸住宅の市場への影響を制限する。
・Fairbnb自体、企業ではなくホスト、近隣住民、地域の事業主などの協同組合により運営されていること。
といったところでしょうか。
Airbnb と Fairbnb どちらがいい、というよりも、Airbnbで一般的になった民泊やシェアエコを身近に体験することにより、新しい成熟したサービスとしてFairbnbも地域に根付いていくといった感じでしょうか。
今後、日本にも普及して欲しい活動ですね。
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