日本でスクワットは起こり得るか
トピックス2019年5月19日
空き家や空きビルなどに無断で占拠することを「スクワット」と呼びます。イギリスやドイツ、オランダなど欧米諸国ではこのスクワット行為そのものは合法であるとされてきた歴史があります。
日本でもこれだけ空き家が増えてきて所有者不明の土地や家屋が増えてくると、知らない間に勝手に住みつき自分のものにしてしまうケースが出てくるのか?所有者の立場からすると、知らない間に勝手に住みつかれることまでは無いにしても、隣の方が知らない間に自分の土地まで浸食してきて、境界が分からなくなるようなケースはよくあります。
今回スクワット行為が日本でも起こり得るのかを書いた記事があったので紹介します。
「ここには誰もいないから」と勝手に家を建て、ずっと住み続けていると、そのまま「その人のもの」になるなんて、実際そんな法律はあるのでしょうか?
たとえば、誰も占有していない土地に自宅を建てて、占有を開始した場合、その占有が、外から見て、その土地自体を所有してしまう意志をもっていると見られる場合には、その土地も含めて時効取得の対象となりえます。
たとえば地代を払い続けているなど、所有してしまうのではなくて、単に人から借りる、賃貸借の意思であれば、その土地が時効取得の対象となってしまうことはありません」
「時効取得」になる場合もあるのですね…。
時効取得とは・・・他人の物または財産権を一定期間継続して占有または準占有する者に、その権利を与える制度で、消滅時効とともに時効の一つである。取得時効により権利を取得することを時効取得という。
日本の判例では、管理していない土地に「勝手に」長年住んだ場合、「時効取得」になるか否かはケース・バイ・ケースということのようですが、現在のところスクワット行為は日本では可能性は低そうです。